「月をめでる」といわれるように、月見は親しみ深い風習。空気が澄みわたる秋は、1年の中でも特にきれいに見える季節です。今年の十五夜(中秋の名月)は8日。十三夜は10 月6日です。さらに今月9日は、月が地球に接近して大きな満月が見える“スーパームーン”を見ることができます。月見の飾り展示や、町田市内で開催のイベントに参加してみませんか。
お月見について
町田市小野路町で、代々農家を継ぐ小林家では、子供達に農業体験や昔ながらの慣習を伝えています。「十五夜は月に感謝をする日。作物の実りには日の光だけでなく、夜も大切だから」と、小林文重さんは話します。
近隣の地域で行う十五夜の行事では、当日の午後から今年収穫した米の粉で団子を15 個作製し、サトイモ、カキ、クリ等丸い作物5品と豆腐を添え、一升瓶に飾ったススキ、オミナエシ、ワレモコウとともに縁側に供えます。月を見ながら、お神酒を交わします。
翌日は、供え物を食べる日。団子以外は、けんちん汁にして家族でいただきます。十五夜だけの月見は「片月見」といわれ、続く十三夜も同じように行うのが良いそうです。その際の団子は13 個。月が見えないときでも飾ります。
旧暦で数えるので、毎年前後しますが「十五夜を迎えるのが早い年は作物の実りも早いといわれています」とも。
お月見イベント
町田市小山が丘4の4、小山内裏公園(電042・676・8865=同公園パークセンター)では、6日午後5~8時に「キャンドルナイト&お月見コンサート」を開催します。同園のボランティアが廃油を利用して作ったものを含め、約1000個のキャンドルに火がともされ、夜の公園を飾ります。ウッドデッキで行われるコンサートは、秋にちなんだ歌や演奏を予定。野外展示場では、団子等の月見飾りを見ることもできます。入場無料。