野鳥と春を探しにバードウオッチング
町田、相模原周辺は市街地として開発が進む中、多くの緑地が残っており、バードウオッチングのポイントが各所に点在しています。相模原の木もれびの森や県立相模原公園、市立麻溝公園はじめ、相模原と大和にまたがる、つるまの自然の森、町田・かしの木山公園では山野の鳥、恩田川、境川、相模川等では水辺の鳥が見られます。相模原貯水池周辺や、水場のある里山の座間・谷戸山公園、大和・泉の森公園等では両方の観察ができます。
昨年25周年を迎えた東林野鳥の会、代表の田中公夫さんに、これからの季節に観察できる鳥について話を聞きました。「冬から春にかけての葉が落ちている時期は木に止まる様子が見やすく、バードウオッチングに最適シーズン」と話します。
また、野鳥の魅力について「自然界のピラミッドの頂点である鳥が生息していることで、人と鳥との関わりが理解でき、さらに好奇心が湧きますよ」とも。
昆虫が出始める時期でもあり、雑草や木の実の餌を捜している午前中の3、4時間が観察に最適です。
野鳥を見つけるこつは、聞き耳をたてること。鳥の声のする場所を注意深く探すと、樹林ではなかなか姿を見せないウグイス、秋にやってくる渡り鳥のツグミが地面をひっくり返している姿や、メジロ、キツツキのアオゲラが見られることも。上空に注意を払うと、トビやノスリといった猛きん類が観察できる場合も。
水辺に行くと、大きくて目立つのはアオサギ、ダイサギ、コサギ等のサギの仲間。盛んに尻尾を振っているのはハクセキレイやキセキレイ、セグロセキレイ、最近見る機会が増えたのはひすい色に輝くカワセミです。このシーズンにはカモの仲間も増えます。相模原貯水池にいくと、マガモ、コガモ、オシドリ、ヒドリガモ、オナガガモ、キンクロハジロ等も見られます。カワウがブイの上で整列して休んでいるので数を数えてみては。
お勧めは、川と斜面緑地に畑等の多様な環境が集まっている場所です。サギの仲間やイソシギ等の水辺の鳥と山野の鳥が見られます。 肉眼では見ることが難しい野鳥観察では、必需品として7、8倍用の双眼鏡と、鳥の図鑑を勧めます。「目標の種類を決めチャレンジすると探す楽しさと感動が味わえます」とアドバイス。(撮影:加藤岸男さん・平岩孝一さん・田中公夫さん)