年末年始はパーティーや観劇、初詣や新年のあいさつ等で出掛けるときに着物を着る機会が増える時季です。また、最近は観光地で着物を着て散策する姿を多く見掛けます。「日本の民族衣装としての着物を身近に感じて親しんでほしい」と願う2人の専門家に、着物の魅力や着こなしポイントを聞きました。
礼を尽くす着物の所作を

相模原市の宗家立花流事務所で着物の所作について話をする立花寶山さん
「着物を着ると、自分の変化に気付き着物を知る勉強が必要になる」と話すのは相模原市南区在住で日本舞踊家、オペラの演出もする宗家立花流三代宗家の立花寶山さん。着物を着こなす「礼を尽くす」所作について聞きました。
歩幅は洋装のときの六、七分ぐらい前に足を置く感じで、草履を指で挟んでかかとを落とすように歩きます。姿勢は頭からかかとまで管を通した感覚で、尾骨を引き上げるように立ちます。
羽織やコートは外で脱ぎ、履物は脱いでから向きをかえる等、次の動きに対応できるようにしましょう。また和室では座って話をしたり等、相手への敬意と心遣いが大切です。「所作は間違いを経験してから、原点に戻り体験を積み重ねていくこと」と立花さん。
来年2月24日に横浜能楽堂で「立花流踊りの会」を開催する予定です。問い合わせは同事務所(電042・743・1824)へ。
楽な着付けで着物に慣れる

町田市の着付け教室で気に入りの着物姿で着物の魅力を語る細野晴美さん
着付け歴20年の経験豊かな細野着付け教室の細野晴美さんに、着物の着こなし方について話を聞きました。
小紋の着物と半幅帯を用意。半幅帯は、浴衣と同様に簡単な結びで楽に過ごすことができます。寒い時季は、着物の上に羽織や道行きを羽織るので、帯の結び方も気になりません。羽織や道行きの色は「型にはめなくても何でも合わせられます」。
着物1枚に対して帯3本持っていれば、さまざまな着こなしが楽しめます。「たんすに眠っている高価で美しい着物を気軽に着て初詣や食事会に出掛けてほしい」とも。
町田市南町田1の41の16の自宅教室(電090・9816・5331)で開く同教室では1回体験を受け付け中。詳細はHPで。