秋の彼岸のころに道端や土手で、よく見掛ける彼岸花は別名、曼珠沙華(マンジュシャゲ)と呼ばれます。仏教の経典に由来し、天上の花を表すともいわれています。高さ30~50センチの茎だけを地面から伸ばし花を咲かせます。群生地として名所がある中、イベントの開催や、珍しい花が見られる近隣の2カ所を紹介します。
色とりどりに12万本咲き誇る

かにが沢公園の花は赤以外に白やピンク色も見られます(前回)
◇かにが沢公園
座間市緑ケ丘、かにが沢公園の西側傾斜地約3000平方メートルを、赤、白、ピンク等、色鮮やかな約12万本の曼珠沙華が埋め尽くします。2011年に、同市の新たな観光スポットの創出と地域の活性化を目的に1500株を植えたことが始まり。寄付等もあり、今ではさまざまな色の花も見られ、浮いているように見える独特な花のつけ方は、来場者の目を楽しませています。
2014年から、見頃の時季である秋分の日に「曼珠沙華鑑賞のつどい」を開催。今年も9月23日午前10時~午後2時に行われ、地元の団体による俳句や短歌の吟行、撮影会、有料の野点茶会、箏の演奏等が開かれます。小雨決行。問い合わせは同市観光協会(電046・205・6515)。
珍しい黄色の花も

常泉寺では9月中旬ころに色鮮やかな3色が一斉に見られることも(前回)
◇常泉寺
大和市福田2176、花のお寺常泉寺(電046・267・8789)は、曼珠沙華の関東三大名所の一つといわれています。
9月初旬~中旬、境内の庭園部に赤い花3000本、白い花約1000本、黄い花約50本が咲きます。白色は繁殖力が弱く珍しいとされており、赤色より少し早く咲きます。
また、10月下旬ころからは同じヒガンバナ科のネリネの花も。彼岸花と違い、花が咲いている時に葉が出てきます。花の色も赤、ピンク、白と鮮やかなものが多く、彼岸花より大きめの花が特徴です。境内には約200種類の草花が植えられ、四季折々の草花が楽しめます。
拝観料は高校生以上300円、小・中学生150円。障害者手帳提示で本人のみ無料。