趣味を持って何かに取り組むことは、何歳になっても大切なこと。70 歳を過ぎてから、ボールペンの線画を切り抜く独自の切り絵技法を考案し、プロの切り絵作家を目指す耕雲さん。9月末に出品する作品展を控え、創作活動にも熱が入ります。
さがみはら国際交流フェスティバルに出展も

作品と同じデザインの手作りTシャツ姿でインタビューを受ける耕雲さん
今年10月に73歳を迎える耕雲さん(本名・田村耕治さん)は、現在プロの切り絵作家を目指し活動中。70歳を過ぎて、古希の手習いでボールペンで年賀状用の羊を描き、切り絵にしたのがきっかけでした。
若いころに、劇画作家を目指したこともある耕雲さん。内面心理を描写したリアルタッチの劇画表現は得意。その描き方を生かして、ボールペンで線を描き、動きや奥行き、影を表現。白い部分をデザインナイフ1本で切り抜いて糸のような線で細密画のような切り絵作品を作ります。
作品の大きさはA4サイズが中心で、集中力と根気のいる作業を毎日、朝から約5時間程度、約50 時間を掛けて仕上げます。

鳳凰(ほうおう)といろいろな時代の人物を描いた「時のスクランブル交差点」
歴史上の人物や神話のエピソードをコミカルに取り上げる作品はドラマチックで迫力がありますが、見る側が楽しめるような工夫も。例えば作品の「龍虎の戦い」では竜とトラが囲碁対決ではなく五目並べをしていて風神と雷神が見守っている姿を描きました。「自分自身も楽しみながら作っていますから」と、耕雲さんはさまざまなアイデアを作品に生かします。
9月30日には、淵野辺駅南口側のプロミティふちのべで開かれる「さがみはら国際交流フェスティバル」に出展します。好評だった昨年に続き、今年は新作の「龍と龍」を含めた切り絵作品約20点を展示します。入場無料。
耕雲さんへの連絡はtwitterで。